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違いはなに?その2 | 武田流心くばり介護道/介護傾聴師養成講座ブログ「最上級の介護サービスとは」

違いはなに?その2
今日はB施設での様子です。この施設は入居金を頂いておりません。比較的ご入居しやすい施設です。玄関を入ると余計なものが一切置いてなく、とても広いように感じます。 それでいて閑散とした雰囲気はなく、遠くまで見渡せて開放感を感じます。
私がイベントの行われる食堂に入っていくと、開始までまだ10分も前だというのに、テーブルに新聞紙がきれいに敷き詰められており、参加者が全員集まって「先生早くー、待っていたのよー」と私を呼んでくださいます。職員もその場に一緒にいて、「今日はどんなお花かしらねー」と語りかけています。「今からお花を配りますね、春らしい色合いのお花がそろいましたね」と私が言うと、楽しそうにご自分でお花を愛でながら、どんどん作品に仕上げていきます。前回のA施設のご入居者と身体能力は変わらない方々ですが、お花のイベントに対する最初のとっつきはかなり違います。私が言うより先に、花の香りを楽しみ、花をじっと眺めて、花の向きを確認して花束を作ろうとなさいます。「せんせい見て〜、これでいいかしら?」とあちらこちらから声が掛かります。私がその方にあった講評をしながら、その場にいらっしゃる方々に作品を高く掲げて見ていただき、職員もろとも大きな拍手を惜しみなく送ります。なんと大満足の笑顔いっぱいになります。「せんせいー、今度は歌でしょ」と、いつもの流れを意識して声に出して促します。「みなさん、美味しいお茶が飲みたいですかー?」と私が聞くと「あら、お茶がでるのー?」とニコニコ顔です。「そうですよ。大きな声で元気に歌うと、美味しいお茶が飲めますよ」と私が答えると、大合唱が始まります。「今日は楽しい日だね。先生が来るとほんとに楽しい、お花っていいね、今度はいつ?」って全員が笑顔になって終わりになります。 私なりに観察してみると、B施設ではイベントの始まる前から、職員が今から何をするのか語りかけ、ワクワク感を持ってイベントに臨んでいるようです。私たち人間は行動の先が分からないと不安になります。不安だからいろいろと調べ、準備をして不安を取り除くので、先に進んで行かれます。しかし認知症が発症してくると今もこの先も分からなくなり、大変な不安があります。何もしていなくても人生に不安があるのに、これから何をするのか、どうしてこの場に連れてこられたのか、その行動が分からなかったらどれ程不安でしょうか。落ち着くはずもなく、理解できるまで時間がかかります。ですから常に行動に先駆けて声掛けが必要です。お分かりと思いますが、A施設とB施設ではご入居者に対する職員の声掛けの違いを感じました。介護の基本は声掛けです。基本をしっかり行う職員がいるのは、入居金の有る無しでは、分かりません。
堺野 幸枝

堺野 幸枝 (さかいの さちえ)
武田流心くばり介護道®/介護傾聴師®養成講座
師範・教授格
NPO/特定非営利活動法人
日本エイジング・アドバイザー協会 理事
プロフェッショナル・キャリア・カウンセラー®/
エイジング・アドバイザー®
認定エグゼクティブ・コーチ
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